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ASiR Adaptive Statistical Iterative Reconstruction 〜逐次近似法の応用と原理〜

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はじめに

 現在のCTで広く使用されている画像再構成の基礎は1917年にRadonらによって築き上げられた。その後、X線の投影データを逆投影することによって画像上に生じるボケを改善するためにFiltered Back Projection(FBP)法が提案された。この方法は、投影データをフーリエ変換し周波数空間上でフィルタ関数を乗じる手法で、代表的なフィルタ関数としてRamachandran-LakshimanarayanaフィルタやShepp-Loganフィルタなどがある。また、一方で1965年に提案された高速フーリエ変換(FFT)が画像再構成時間の短縮に大きく寄与し、更にFBP法の実用性を高めた。 近年では検出器の多列化が進み、Z軸方向(体軸方向)のコーン角の影響が無視できなくなり、コーンビーム再構成、三次元再構成と呼ばれるフェルドカンプ画像再構成法が用いられるようになった。ただ、このフェルドカンプ法もコーン角を意識して逆投影する画像再構成法であり、先に挙げたFBP法に属し、従来の画像再構成法と大きく異なるものではなかった。

 GEではこの画像再構成法に着目し、今までのFBP法とは異なる遂次近似法(Iterative Reconstruction:IR)を応用した新たな画像再構成法をUniv of Notre Dame / Purdue Univ / Univ of Michiganとの研究開発に9年間取り組んでおり、現在も継続中である。

【FBPとIRの違い】 -IRのプロセス

 図1にエックス線源、検出器、および再構成画像ボクセルを元にした、CTスキャナの模式図を示す。 FBPアルゴリズムから派生した再構成法では、エックス線源(焦点サイズ)が無限に小さく仮定され、検出器のセルサイズやX線ビームプロファイルなどの幾何学情報はすべて無視された再構成関数で計算されている。
つまり、すべてのX線光子が、検出器セルへの入射を面としてとらえているのではなく、幾何学的なセンターに位置する点として仮定されている。よって、点として仮定された、X線焦点と、点として仮定された検出器のセルとの経路は、図1によって例証されるようペンシル・ビームと仮定して構成される。このときに、人体を通過したポイントは、正方格子とした無限に小さいポイントとして、幾何学的影響を無視している。
画像再構成時間がコンピュータの処理能力によって制限されるため、FBPのような簡素化された再構成法は画像再構成速度の面で有利となる。その反面、FBPアルゴリズムは、CTシステムモデルを反映させないという問題がある。
それでは、現実的なモデルではどのように仮定されるべきかという所だが、焦点サイズは、約1mm×1mmであり、メーカーによってそれ以上の場合もある。検出器のセルサイズに関しては、1mmよりわずかに大きい。
再構成画像サイズ(ボクセル)は再構成FOVとスライス厚の選択に依存する。例えば、512×512マトリクスサイズが50cmのFOVと1mmのスライス厚を表しているイメージに関して、再構成された画素サイズは0.98mm× 0.98mm ×1mmとなる。

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図1 システム光学モデル

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